理科の学習法②
前回は低学年での理科の学習法についてお伝えしました。
今回は、高学年からの学習法を考えていきましょう。
高学年での学習
受験まで2年を切ったあたりから、そろそろ体系的な学習を考える時期に入ります。基本的な受験参考書を1冊用意し、目次を見てみましょう。それまでの勉強の傾向から、子供の得意分野・苦手分野が見えてくると思います。
中学入試の理科は、守備範囲が広いのが特徴です。力学・水溶液・動植物・天体など、まんべんなく知識を身につけて、抜ける分野がないようにしていく必要があります。
中学校の教科書を活用する
まず最初に活用してほしいのが、日本の中学校の教科書です。学校教科書を活用した学習には、以下のようなメリットがあります。
- 平易で読みやすい
- 図版・資料が豊富
- 内容の信頼性が高い
- 安価で入手できる
どの出版社のものでも、多少古くても問題ありませんので、まずは教科書を手に入れ、熟読するところから学習をスタートしましょう。
入試問題に取り組む
本来であれば、- 基本知識をマスターする
- 応用知識をマスターする
- 基本問題を反復演習する
- 入試問題にとりかかる
ただし海外にいて、理科の学習になかなか時間を割くことができない場合、イレギュラーな学習スタイルにはなりますが、早い段階で入試問題に手をつけるのも一つの手段です。
この場合は、以下の3点に気をつけて学習するとよいでしょう。- 親子で取り組む
まだまだ知識も不十分な状態で、いきなり子供が一人で入試問題をスイスイ解くことはできません。親子で協力しながら、一つ一つの問題に丁寧に取り組んでみましょう。 - 得点はつけない
この場合の目的は、点を出すことではありません。実際の入試問題に触れることで、今後チャレンジしなくてはならない壁の厚さ・高さを実感してみましょう。 - 参考書を活用する
問題を解いていて分からない部分があれば、積極的に調べましょう。分からなかったこと、知らなかったことを自分で調べて解決することで、知識がより定着しやすくなります。
手を動かす
問題集でも入試問題でも、理科は作図や計算などで手を動かす場面が多くあります。答えを出すためにいくつもの過程を経なければならないこともありますが、億劫がらずに、とにかく手を動かして慎重に取り組みましょう。
頭の中だけで図を描いたり計算したりしていては、答えが間違っていたときにどこでミスをしたのかが分からず、結局同じミスを繰り返すことになります。後で復習するときのためにも、どのようにしてその答えを出したのかという「証拠」を残しておくことが重要です。
»次回は、社会の学習法①を掲載いたします。